理論4 合理的なオステオパシー治療
合理的なオステオパシー治療とは?
オステオパシーはあくまでも現代医学の一つですから、基礎医学の理論に基づいたものでなくてはいけません。
民間療法でよくあるような「なんでも治る」と言ってずるずると治療を引き伸ばすと最悪の結果を招くことになります。
オステオパシーの治療院は病院のように「科」が分かれてないですから、先ずはその人の症状がオステオパシーで改善する可能性があるかどうかのふるい分けをする必要があります。
基本的には
問診・・・個人情報 主訴 病歴 健康状態
↓
仮説・・・可能性のある診断を3つ
最悪、何が起こりうるか常に頭の隅に置いておく
↓
検査・・・観察 物理的検査(X線、MRIなど)
↓
診断・・・情報の統合
の流れで行い、ここで初めてオステオパシー治療が適切かどうか、他の病院の紹介したほうがいいかどうかを判断します。
幸い日本のオステオパシーに来院される方は病院を経由して来られる方が多いですから初めから診断を受けてふるい分けが終わっていることが多いです。
オステオパシー治療の目的
オステオパシーの施術はオステオパシー病変の解放を目的に行います。
ステオパシー病変の原因として言われているのが
・ 関節包の張り、靱帯の短縮、筋膜の過緊張、関節運動の制限
・ 痙縮や線維症による筋の短縮
・ 血管拡張とともなう浮腫
・ 血管収縮あるいは毛細血管還流の減少
・ 内臓系の機能障害
・ 関連する体性組織の二次的促痛
・ その他
などですが、前回書いたように、もっと根本的な原因として考えているのが神経の促通です。
ですからその部位を特定するための検査が必要になります。
その目安となるのが、
・ Observe・・・対称、非対称、カーブの頂点、急激な彎曲、又は彎曲の消失
・ Motion・・・能動的・受動的
動きの質、量、終末感
局所的、遠隔的な筋膜の運動
・ Tissue texture・・・ 表層の触診
局所的、遠隔的な筋膜の運動
急性、陳旧性
圧痛があるか、ないか
重要か、そうでないか
それらの情報から部位を特定して全身に影響を与える場所を効率よく施術するのが一番理想的です。
3つのR
オステオパシー治療を効率よく行う時に意識することとして3つのRがあります。
・Rhythm(リズム)
・Routine(ルーチン)
・Rotation(回旋)
速すぎたり強すぎたりする刺激は体にとっては害でしかなく、一見強い刺激で症状が楽になったように思えても、それは体が「反応を諦めた状態」です。
神経が回復するのを止めてしまっていますから、ひたすら痛みで痛みをごまかすことを繰り返すことになります。
マッサージ慣れがこの状態で、最終的には皮膚の感覚すらなくなってしまいます。
また毎回違う施術をすると脳がリラックスできなくなりますが、ルーチンワークをを行うことで患者さんが施術をあらかじめ予想でき、体もリラックスしやすくなります。
しかし、惰性になってはいけず、毎回診断しながら施術を行う必要があります。
テンセグリティ構造でできている人間の体は単純に押したり引いたりするだけの直線的な刺激よりも、そこに回旋の動きを入れることで3Dの動きになり、より脳に刺激が入りやすくなります。そして生理学的な反応を引き起こすことで体の回復が可能になります。
その生理学的反応はひとつ間違うと「防御反応」「抵抗反応」になって体を硬直させる結果になりますから3Rをしっかりと意識しながら施術しなければいけません。
どんな治療でもそうですが、オステオパシー治療は最低限の刺激で最大限の効果を出さないといけません。
そのためには体の構造の特性、神経の反応の特性などをしっかりと理解して、施術する必要があります。
そういう意味ではオステオパシー治療は脳に直接アプローチする方法ですから、あらゆる手技の中でももっとも合理的な治療法と言えます。
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王寺 香芝 三郷 河合 斑鳩 広陵 上牧 大和高田 大和郡山 で腰痛でお困りの方
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カイロプラクティック学校のテクニック講師も行い、指導した人数は200人以上です。
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