理論3 自然治癒力って?

2020年10月19日

体は自己調節、自己治癒、健康維持能力を持つ

 

2民間療法の宣伝の中には、「自然治癒力を働かせる」「自然治癒力を活性化させる」という謳い文句が溢れかえっています。

この「自然治癒力」というキーワードに期待して、多くの人が高い健康食品を買ったり、怪しげな治療を受けたりしているわけです。

自然治癒力というのは何か?

それをちゃんと理解することでオステオパシーがどのように体に影響し効果を発揮しているか、そしてオステオパシーがいかに科学的で合理的な治療であるかというのを理解できるのではないでしょうか。

初期のカイロプラクティックでは「自然治癒力」というものを「イネイト・インテリジェンス」というエネルギーの流れがあると考えました。

それは血液やリンパの流れとも神経の伝達とも違う、もっと抽象的なエネルギーの流れとして想定しています。

オステオパシーでいう「自然治癒力」は一言で言えば「生まれながらに持っている体を治すシステム」ということになるでしょうか。
このシステムは「脳が体の悪い場所を自動で判断し自分でそれを回復に向けさせるシステム」です。

 

「治癒力」というと怪我を治す力、「免疫力」というと細菌やウイルスに対してのみの回復システムになりますが、オステオパシーでいう「自然治癒力」は体が自分で歪みを元に戻そうとする力や自分で筋肉を緩めようとする力、また自分で筋肉を緊張させて体を守ろうとする力などのいわゆる「ホメオスタシス機能」全てを含んでいます。

体は恒常性を保とうとし、病気を治そうとしたり、歪みを整えようとしたり体を守るために筋肉を固めます。
そして、それは脳によって無意識に全身コントロールされており、自律神経を介して実行されます。
脳の命令に従って血管を広げたり血圧を上げたりホルモンを分泌させたり、すべて体を守るために自律神経によって動かされているわけです。

では、脳はその「自然治癒力」をどのように働かせているのか?

 

傷んだ組織4が回復する過程を見てみましょう。
例えばギックリ腰などで筋肉を損傷した場合、筋肉の組織が断裂して毛細血管が破れヒスタミン、ブラジキニンなどの「発痛物質」が組織に放出されます。

これが神経の受容器に感知されると脳に「痛み」として認識されるわけです。
この「組織が損傷した」という情報は感覚神経によって交感神経節を通って脳に伝えられます。
脳は出血を抑え、それ以上の損傷を防ぐために「筋肉を収縮」させます。
また「血管を広げ」痛みを出す物質を組織から排出させ、それと同時に組織が修復するのに必要な物質を送りこみます。

血液が血管から漏れると免疫反応が起こり、それに対処するためにリンパ球を傷んだ組織に集めます。
また、それらがちゃんと働く環境を作るために「発熱」させます。
そうやって時間とともに組織を修復し痛みを抑え回復させていくわけです。

オステオパシー治療はこういった生理学的な体のシステムを利用するべく脳や自律神経に直接刺激を与えて体の回復を図ります。
体がなかなか治らない時はこのシステムに異常が起きている時です。
脳はどこが悪いか分かっているのに、それを治すための伝達がうまく行かなくなったり、脳に間違った情報が入ってきたりして混乱しています。

オステオパシー治療はその情報の通り道を妨げている部分を解除することで脳に正しい情報が入るようにしてあげ、そしてそれを治すための伝達を正常にしてあげるのを目的としています。

 それは「患部を治すために行う刺激」ではなく、「体が治そうという力を目覚めさせる刺激」を脳に与えるのみです。
そして、その刺激で体が勝手に患部を治しだすわけです。
それ故にオステオパシーでは「矯正」という言い方をあまりせずに「解放」「リリース」という言い方をします。

まさにオステオパシーは「自然治癒力という生まれ持つ力を解放」してあげるのです。

 

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王寺 香芝 三郷 河合 斑鳩 広陵 上牧 大和高田 大和郡山 で腰痛でお困りの方

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Posted by naraoste